「御殿場みくりやそば」とは
「御殿場みくりやそば」は、古くから御殿場(御厨)地方の各家庭に独自に伝わる伝統的な家庭料理です。
御殿場地方では、古くから祝い事の際などに、客人への御馳走料理として手づくりのおそばを出す習慣があります。そのおそばこそが「みくりやそば」であり、そばのつなぎに「山芋」や「自然薯」を使うのが特徴で、のどごしの良さと素朴な味わいを兼ね備えています。
出し汁に鶏肉を使用しているのも独特の特徴で、具材として「鶏肉」、「しいたけ」、「にんじん」を使用したものが基本レシピとして受け継がれています。
「御殿場みくりやそば」の定義
- 麺に山芋・自然薯を使用していること。(割合は問わない)
- 麺は自家製麺もしくは御殿場市内で製麺された麺を使用していること。
- 原則として麺(製麺に水を使用する場合)及び汁には御殿場の水を使用すること。
そもそも「みくりや」とは?
中世の日本において皇室や伊勢神宮など有力な神社は荘園(神領)を所有し、その荘園では神社などに奉納する米を生産していました。厨(くりや)は台所を意味していますが、御殿場地方には「大沼鮎沢御厨」という伊勢神宮の神主大中臣氏を給主とした荘園があり、このことから御殿場地域が御厨(「厨」の丁寧な言い方) と呼ばれるようになりました。